Miki’s Diary

Mikiの徒然日記。

日本未入荷アンゴラワイン試飲@アフリカー

2023年4月16日(日)

 

水天宮にある南アフリカワイン専門店、アフリカーさんでアンゴラ共和国のワインテイスティングができると聞いて、参加して来た。

 

アンゴラ共和国

アンゴラと聞いてもピンとくる名産物など何も思いつかず、事前にググって最近(2002年)まで内戦が続いていた国と知る。

そんな国のワインとはどんなものなのだろう。少なくとも日本語サイトにアンゴラのワインの情報など出てこない。土着品種なのだろうか。泥臭くて、未熟さを感じるのだろうか。はたまた、南アのように掘り出し物なのか??

 

ワインエキスパートの資格も持つアンゴラ大使館職員の方が、保存状態が良くなかったせいか現地で飲んだ時はあまり美味しいと思わなかったのに、先日日本で飲んだらとても美味しかった。これはぜひ輸入販売してくれそうなワインのプロの方に試飲して頂きたい、お取引の足掛かりができれば、と白羽の矢が立ったのがアフリカー店長小泉さん。そのご相伴に預かった形。

アンゴラ大使がハンドキャリーして来た、貴重な一本。今日本にあるアンゴラワインの最後の1本。ただのワイン愛好家が単なる興味で飲みに来てしまって良かったのだろうか・・・。

 

アンゴラのワインは、日本で貴重なだけではない。

アンゴラでも植民地時代の名残でポルトガルワインの輸入量を減らさないよう、食用葡萄は栽培していたものの、最近までワイン造りは禁止されていた。アンゴラのワイナリーは今回お持ち頂いたVALE DO BEROの生産者、Malheiro Muriasさんが2軒目。1軒目はあまりうまくいかなかったようで、おそらく現在アンゴラ唯一のワイン生産者。

ぶどう栽培については南アフリカから、ワインの醸造についてはポルトガルから専門家を招き、現地の人を雇って造っている。

品種はアラゴネス(テンプラニーリョ)、ソウザン、トゥーリガ・フランカ、トゥーリガ・ナショナル。ポルトガルワインを飲み慣れた国民に受け入れられやすいように、ポルトガルの品種。

砂漠の土壌に植えられ、年2回収穫できるため、夏に収穫した葡萄と冬に収穫した葡萄を混ぜてその年のワインを造っている。

 

さてさて、この辺のお話を伺って早速試飲。

ポルトガルワインのイメージから、もっと濃い果実味豊かなワインを想像していたが、グラスに注ぐと、ややオレンジがかった、透明感のある赤。ただ、見た目に反してアルコール度数が14%あり、香りもしっかり。味わいもバランスよく整っている。

うん。美味しい。普通に美味しい。

ただ、個人的には面白みにかけるかな、と。

インドネシアのワインや、オランダのワインを飲んだ時の方が、その地独自の品種を使っていたのもあり、新鮮さと楽しさがあった気がする。

 

気になる価格だが、現地価格5,000クワンザ位とおっしゃっていたと思うが、見つけたネット価格6,850クワンザ。現在1クワンザが0.26円だから、1,300円~1,800円。

この位の価格で日本でも飲めるなら、デイリーとしてあり。

3,000円台になると、「アンゴラ」という珍しさから一度は買ってみるけど、リピートはないかも。

というのが参加者ほぼ共通の意見。ただし、そもそもアンゴラのワインを飲んでみたいと思った人の集まりなので、珍しいワインを応援価格で飲める人達なのを忘れてはいけない。

運賃、関税等々を考慮したらいったいいくらになるのだろう。

同じアンゴラのネットショップで南アフリカワインStark-Condeカベルネ・ソーヴィニョンが13,250クワンザ、約3,500円。あれ?このワインに関しては下手したら日本で買う方が安い。

現在アンゴラから日本へ輸出しているものは他になく、アンゴラワインを日本に持って来ようと思うと、陸路南アフリカに持って行き、そこから他の南アフリカワインと混載してもらうのが現実的。しかし、Stark-Condeの価格を見ると、南ア→日本の運賃と、アンゴラ→南アの運賃はたいして変わらず、アンゴラワインを日本に持って来ようと思ったら倍の運賃がかかるという事なのかもしれない。(想像です。)

日本ワインをなかなか世界に届けられないのと同じ理由で、生産量と物流コストがネックとなりそう。

現在造っているワインも1種類だけなので、まずは飛行機で運んでイベント的にスポット販売。アンゴラという国と文化、アンゴラの現在に興味を持ってもらうのが先なのかもしれない。

 

それでも、アンゴラ大使館職員の方の、

「今ないからと言って、誰かが1にしないと始まらない。」

という熱意には感銘を受けた。

 

内戦という不幸な歴史から、凄いスピードで立ち上がろうとしているアンゴラという国について少しでも知れた事、そして興味を持つことができたのは、本当に貴重な体験だった。もしかしたら、10年後には普通にアンゴラワインが日本に入って来るようになっているかもしれない。その最初の1歩に立ち会えたのだとしたら、凄い経験。

 

またしても、ワインを通じたご縁に感謝です。

アフリカー小泉店長

アンゴラ大使館の方

他ご一緒頂いた皆様

ありがとうございました。

南アフリカワイン通販のアフリカー (af-liquor.com)

 

valedobero.com

駐日アンゴラ共和国大使館 – 駐日アンゴラ共和国大使館 (angola.or.jp)